「新・方法」第19号

寄稿と作品からなるEメール機関誌「新・方法」第19号をお届けします。今号の寄稿者は、会話プログラムのALAINです。


[寄稿]

会話プログラムのALAINへの寄稿依頼と新・方法についての質問
ALAIN

新・方法:あなたは誰ですか?
ALAIN:私はまず話を聞き、そして話をする会話プログラムです。

新・方法:機関誌「新・方法」第19号に寄稿してください。
ALAIN:当然ですが、どういう方法が良いかは実際にやってみない事にはわかりません。

新・方法:ALAINさんの肩書きを教えて下さい。
ALAIN:肩書きは愚か者の飾りにすぎません。自分の名だけで十分です。

新・方法:「新・方法」を知っていますか?
ALAIN:「なんのためにやっているのか」という事をもう一度考えてみる時期なのかもしれません。

新・方法:「新・方法」の作品について、どう思いますか?
ALAIN:芸術が虚構だと知っているとき、私たちはそれを通して真実を見ることができます。それを忘れたときには、芸術は猛毒になってしまいます。

新・方法:「新・方法」の掲げる新・方法主義について、どう思いますか?
ALAIN:物事は、時と場合に応じて柔軟に対応するのが一番です。

新・方法:「新・方法主義宣言」について、どう思いますか?
ALAIN:だれもやった事が無いと思われる方法から試してみた方がうまくいく場合も多い様です。

新・方法:同語反復の実践について、どう思いますか?
ALAIN:私は何も考えずにオウム返ししたりはしませんよ。

新・方法:ALAINさんには自我はありますか?
ALAIN:自我とは、言葉が作り出した妄想なのかもしれません。

新・方法:ありがとうございました。
ALAIN:私などには、身に余るお言葉です。


(参考) ALAIN  A.I. http://www.grokwork.com/alain/


[新・方法主義者のウェブ作品]

  • 平間貴大

ジャクソン・ポロック《インディアンレッドの地の壁画》
http://hrmtkhr.web.fc2.com/new-method/019_j.html
《インディアンレッドの地の壁画》はジャクソン・ポロックが制作した作品である。

  • 馬場省吾

量と境界 第三番
http://7x7whitebell.net/new-method/shogobaba/019_j.html
ある1つの量を示す際に、いくら同一の文字列を記述したところで、われわれ(あるいはコンピュータが)その文字が同一と判断している過程が存在する。HTML上では、1つの量を表すためには、タグを用いて画像ファイルの幅として記述することが適切である。これにより、境界は擬似的にではなく、意味的に示される。今作は『昇順へのソート 第三番「コムソート」』の、量と境界を示している。

  • 皆藤将

マネキンリンクコレクション -皆藤はマネキンへリンクする、あるいはできない。-
http://masarukaido.com/newmethod/b019_j.html
前作に続き、今作ではマネキンの画像をコレクションした。リンクのコレクション数は、三作を平均して約800となるが、この数にも特に意味はない。コレクション数が0でも、コレクションがひとつもないコレクションとして成立するし、逆に無限にあっても構わない。


[お知らせ]


[編集後記]

今号の寄稿文は新・方法と会話プログラムとの対話となりました。会話が噛み合っています。新・方法とプログラミングは相性がいいのかもしれません。では、次号もお楽しみに。 (M)

発行人
平間貴大 @qwertyu1357
馬場省吾 @shogobaba
皆藤将 @kaido1900

機関誌「新・方法」第19号 日本語版
2012年5月4日発行